すみれ会

すみれ会 栃木県女性経営者100人

小菅・島薗法律事務所

依頼者と共に歩む姿勢を大切に どんな案件も力になれる弁護士でありたい

弁護士

島薗 佐紀

本気で取り組みたい  そう思った弁護士の仕事

私が弁護士の資格を有してからおよそ10年が経ちます。私は大学に入学した時は、弁護士を目指すことも視野に入れて法学部に進学しました。当初は在学中に司法試験を受けることも考えましたが、受験勉強以外にもやりたいことがたくさんありましたし、より広く社会を見たいという思いもあって、受験はやめました。在学中は、国際経済法のゼミで仲間とディベートをしたり、海外に語学留学したり、難民キャンプにボランティアに行ったりと、4年の間にできるさまざまな学びや経験もしました。


卒業後は、大手コンピューター会社にSEとして就職しました。それなりに充実した毎日を送っていましたが、会社員として仕事をしていく中で考えるようになったのは〝本当にやりたいこと〟。自分の中であれこれと考えを巡らせる日々が続き、いつしか「やっぱり私は困っている人たちのために仕事がしたい」「人々の生活に身近なところで力になりたい」と強く思うようになり、弁護士を目指すことに決めました。仕事と並行して司法試験の勉強を始め、その後約半年で退職。ひたすら勉強を重ね、2005年に晴れて弁護士の道へ。大学時代の数々の学びと会社員時代の自問自答があったからこそ、今の私があると思っています。

夫と共に事務所を開設 〝女性であること〟を生かして

夫である小菅弁護士と共同で事務所を構えたのは、今からおよそ4年前。弁護士になって約6年半は二人とも東京の法律事務所に勤務していましたが、夫が下野市(旧石橋町)の出身ですので、いずれは夫婦で一緒に栃木県で独立すると決めていました。現在、事務所はJR宇都宮駅東口から徒歩6分ほどの場所にあります。宇都宮の法律事務所の多くは、西口から車で15分ほどの地方裁判所近くにありますが、私たちが開業したのは法律事務所の少ない駅東エリア。電車を利用する依頼者も来やすいように駅から近いところに設け、近隣で働く方や住んでいる方にも役立てていただきたいという思いからこの場所を選びました。今では市内をはじめ、県内外の遠方から来られる依頼者もいます。


共同運営の強みは、それぞれの得意分野を生かして依頼者の悩みに幅広く応えられるということです。また、男性と女性の視点の違いを生かし、多角的に事件を見ることができるのもメリットだと感じています。また、女性の依頼者から、相談する弁護士が女性であることが心強いと言っていただけることもあり、嬉しく思っています。男性には話しにくいことも安心して話していただけるだけでなく、私も同じ女性として気持ちを汲んだアドバイスができる面もあると思います。もちろん、男性の依頼者に対しても細やかな配慮を心がけ、さまざまな要望に応えられるよう努めています。


「依頼者と共に歩む」という姿勢が、私のモットーです。依頼者に共感する気持ちを大切にしつつ、法律のプロとしての客観的な視点も忘れない-、そんなバランス感覚を保ちながら日々邁進していきたいと思います。

依頼者の笑顔のために 夫と支え合っていく

法律事務所に相談に来られる方は、日常における悩み、将来に対しての不安など、皆、複雑な気持ちを抱えています。法的に問題解決することで、こうした依頼者の重い気持ちを晴らすことができることもあります。そのため、トラブルが解決した際にいただく感謝の言葉や笑顔は、私にとって何よりも嬉しいもの。やりがいを感じる瞬間でもあります。


もちろん困難に直面して落ち込むこともありますが、そのようなときは仲間とテニスをするなど、意識的に体を動かして気分転換を心がけています。最近では、夫がサックスを習い始めたので、ときどき一緒になってピアノでコラボレーションするのもストレス解消のひとつ。夫と心地よい音楽を奏でることに集中していると、いつの間にか仕事の疲れも忘れていまいます。このように仕事以外にもいろいろな楽しみを見つけて気分転換することで、また仕事を頑張ることができます。これからもパートナーである夫と支え合い、自らの得意分野を磨きながら、どんな案件にも対応できる弁護士事務所を目指していきたいと思います。

profile

慶應義塾大学法学部卒業。大手コンピューター会社 にSE として勤務中に弁護士を志し、2005 年に弁護 士登録。東京駿河台法律事務所に約6年半勤務した 後、2012 年に宇都宮市で小菅・島薗法律事務所を 開設。『依頼者と共に歩む』をモットーに、依頼者の 抱える問題の法的な解決に取り組んでいる。

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