すみれ会

すみれ会 栃木県女性経営者100人

NPO法人 津軽三味線 裕翔会

奥深い日本の伝統芸能、津軽三味線 その魅力ある音色で宇都宮を元気にしたい

理事長

綱川敬子/長谷川裕翔

NPO法人を立ち上げ 津軽三味線の魅力を発信

津軽三味線というと、皆さんは例えば吉田兄弟や上妻宏光さんなどの演奏を思い浮かべたりすると思いますが、本来は民謡のバックバンドなのです。津軽民謡には「じょんから」「おはら」「よされ」「あいや」「三下がり」と五つの民謡があって、さらに「じょんから」の場合はテンポの速い旧節、三拍子の中節、ゆるやかに唄う新旧節、一番盛り上がりとなる新節などの歌い方があって、歌い手の方が気持ちよく歌えるようにサポートするのが三味線弾きの仕事なんです。


歌や歌い手さんに合わせて三味線の弾き方もバチの上げ下げを始め、奏法が全然違いますし、地方という踊り手がつく時はさらにパフォーマンスも変わってきます。また流派もいろいろあって、弾き方も違ってくる。それだけ奥の深い音楽が津軽三味線なんです。


 そんな津軽三味線の世界に入ったのは母、初代長谷川裕翔の影響です。私が34〜5歳の頃ですから、こういう芸事を始めるには遅いスタートだと思います。青森にいる長谷川流の家元・長谷川裕二氏のもとに通い、師範となって、平成23年から長谷川裕翔を名乗って活動しております。そして昨年にはNPO法人「津軽三味線裕翔会」を立ち上げました。


遅いスタートだからこそ、一般のお弟子さんが1曲を半年や1年でマスターするところを私は1週間で覚えるなど、母を助けるためにも必死でやってきました。というか、やればやるほどのめり込んでしまう、それほど難しくてやりがいがある芸能なのです。

パフォーマンスを通して 宇都宮の街を活性化

現在、自宅で通いの生徒さんに教えるだけでなく、よみうりカルチャースクールでも教えています。長い方で10年近く通われている方もいらっしゃいます。


昨年、NPO法人を立ち上げたのは、いわゆるお稽古ごとと一線を画そうと思ったからです。ともすると、こういう音楽や踊りといった芸術のサークルは、趣味の世界、楽しければそれでいいという自己満足で終わってしまうことが少なくありません。芸を披露しても、趣味の発表会的な捉え方をされてしまう。


そうではなく、れっきとしたプロの演奏者として、きちんと対価を払ってもらえるパフォーマンスを見せる集団として認知していただこうと考えたからです。


そのためにも様々なイベントへの出演、津軽民謡コンサートの開催、老人ホームへの慰問、小中学校への出前教室、さらに講演活動など、津軽三味線を核としたいろいろな行動を展開しています。ですから、生徒さんもレベルの高い演奏ができるようにしっかりと鍛えています。


 そしてNPO法人を立ち上げたからには、この津軽三味線の演奏を通して、宇都宮の街の活性化にも貢献したいと考えています。具体的には街中で開催されるさまざまなイベント、例えばファインフィールドフェスティバルやフェスタ宇都宮、バンバ桜まつりなどにどんどん参加しています。また、宇都宮ブランド戦略ロゴの「○○ば愉快だ宇都宮」にも参加して「弾けば愉快だ宇都宮」を合い言葉にやっています。

奥の深い津軽三味線 その魅力をこれからも追求

 私が三味線を始めて18年になります。師範の免許をいただいて何人もの生徒さんを指導していますが、自分の演奏にもこれでよしということはありません。やってもやっても極めることができない。弾きながら「ああ、ここはダメだ、あそこが悪かった」と反省しながらやっています。大変だ、苦しいなと思ってもやめられないのは、お客様がいらっしゃるから。津軽三味線を聞いて楽しんでおられるお客様の姿を見るだけで、それまでの苦労が吹き飛びます。こっちが嬉しくなるんです。

そうなると、もっとレベルアップして、津軽三味線の魅力をもっともっとアピールしたくなる。これまで口にできない苦労もありましたが、それを乗り越えられたのは回りのサポーター、家族の支えがあったからです。とにかくこれからも日々精進。もっともっと高みを目指し、宇都宮に津軽三味線の大輪の花を咲かせたいと思っています。

profile

宇都宮生まれ。母の影響を受けて1997 年頃から津軽 三味線を始める。生徒達に教える傍ら、冬期アジア大 会開会式で演奏するなど、幅広く活動。2007 年津軽三 味線全国大会合奏の部優勝、2008 年津軽三味線全日本 金木大会合奏の部優勝、2012 年津軽三味線日本一決定 戦合奏の部審査員特別賞など受賞も多い。 (有)TSU 代表取締役