すみれ会

すみれ会 栃木県女性経営者100人

有限会社エファ

真に求められる人材を育成するために独立 顧客のニーズと現状に合わせてきめ細かくサポート

代表取締役社長

菊地 理恵

丁寧な人材育成を目指して コンサルタント会社を起業

 私は会社を立ち上げて19年、来年の5 月で20年目に入ります。大手自動車販売会社で営業職を経て、人材教育の担当者になり、数多くの社員教育、研修を手がけてきました。しかし、きちんと人を育て切れていないのではないかという歯がゆさ、大組織であるがゆえの矛盾も感じて、ノウハウなどのテクニックだけでない、企業も働く人も豊かになれるよう、もっと丁寧な人材育成をしたいと考えて独立しました。会社を辞めた後、コンサルティング会社でお手伝しながら2年ほど勉強させていただいた後、この会社を作ったのです。

会社を作ったとはいっても地盤も看板もない新参者にはなかなか仕事の依頼はありません。あっても30歳そこそこですから、例えば「若くて実績もそれほど無いのだから、相場の半額くらいで!」と言われる。喉から手が出るほど仕事は欲しいけれど、そこで妥協したら一生それがつきまとうことになる。そこで発想を転換して、地元でなく東京に営業に行ったんです。業界団体にターゲットを絞って回りました。会員を集めてもらい、最初は無料で結構ですから、アンケートで評判がよかったら次回からお願いしますって。そうしたらオファーが少しずつですが来るようになって、どうにか軌道に乗せられました。仕事の幅も広がりましたね。顧客も当初は県内1割で残りが県外でしたが、今は7割が県内です。

大手コンサル会社とは違う きめ細かなサポートで躍進

 経営というのはひとことでいえば、売上げをあげて利益を出すこと。そのために整備しなければならないことがたくさんあって、そのサポートをするのが私たちの仕事です。経営トップが「こうしたい」「こういういい例があるからそれを導入したい」と考えたとしても、それを現場にどう落とし込んでいくか、それが問題なんです。トップから言われた管理職はそれを理解したとしても、実際に業務を遂行する現場の人たちにどう分かるように持っていくか。

 例えば会議一つにしても、きちんと目的に沿った会議をどう行うのか、そのためのツール、書類はどう作成すればみんなが分かるものができるのか。それを教えるにも係長や課長は忙しくてその暇はないわけですよ。大手企業なら人材育成セクションはあるかもしれませんが、中小企業はそうはいかない。ですから、一緒になって仕組みの構築、そのための人材育成や研修業務などを行っています。ある意味手取り足取りで教えるので手間がかかってなかなか大変ですが、そこは大手コンサルではできないところで、我が社の強みだと思っています。

これからは人材育成をする 人材を育てる

 起業して19年、開業当初に金銭的な危機が一度ほどありましたが、それ以外大きな問題もなくやってこられました。確かに女性がトップのコンサルタント会社は受け入れられるのかという不安はありましたが、周りの人に助けられました。また、身の丈以上の仕事は受けないということが大きな危機を回避できたのだと思います。1社で年間何千万円という仕事のオファーを受けたこともありますが、「ご免なさい」と断ったこともあります。確かにその時はいいかもしれませんが、そのために無理に人材を確保して仕事を回しても、それがなくなったらアウト、ですからね。同じ100万円の仕事でも1 社で1 0 0 万より100社で100万のほうが安定します。小さな仕事でもコツコツと、です。石橋を叩いて渡るという習性が効いているのかも知れません。

起業以来ずっと自分が最前線に立ってやってきましたが、これからは「人材育成をする人を育てる」ことに私自身は重点を置いていこうと考えています。これはインストラクター講座を開くというのではなく、実際のコンサルティング業務を通してコンサルタントを育てていくということ。当社ではコンサルタントを認定と登録という2パターンで契約し仕事をしてもらっていますが、私が持っているノウハウは全部オープンにしています。私たちはいわば教育者ですから、自分のところで働いている人間を育てられなかったら、看板に偽りありではありませんが、仕事はできません。志のある人にチャンスをどんどん与えたいと思っています。

profile

宇都宮市出身。1997 年に個人事務所を立ち上げ、1999 年にエファを創設。大手自動車販売会社勤務を経て、現在、栃木県医師会認定医業経営ライフコンサルタントとしても活躍中。アウトドア派で会社にはゴルフ部と水産部(釣り部)を作り、スタッフなどとエンジョイしている。

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