すみれ会

すみれ会 栃木県女性経営者100人

宇都宮YOGA センター

「実在する今を生きよ」。師の言葉に導かれ 現実に向き合いひたむきに生きる

代表

駒場 菜央美

創設のときから ただ「良き ものを提供する」一心で

私は現在、宇都宮市で「宇都宮YOGA センター」というヨガのスタジオを主宰し、インストラクターとして生徒さんたちにアイアンガーヨガの素晴らしさを伝えています。開設したのは平成22年3月ですが、口コミとご紹介で生徒さんが集まって下さり、現在は10人定員のクラスを週に9クラス行っています。


ヨガの指導を始めて約10年、自分が習い始めてからは20数年が経ちました。私が学び、伝えている〝アイアンガーヨガ〟は、インドのB.K.S. アイアンガー師によって編み出されました。このメソッドはインドでも最もトラディショナルなものであり、極めて厳密精緻な体系を持ったものです。ですから安易に日本流、今風といったようなアレンジはされていません。肉体と精神の柔軟性やリラクゼーションを得ながら、体の歪みを正していくことに重点を置き、工夫された道具(補助具)を使うことでヨガの効果を最大限に引き出せる点が他のヨガとの大きな違いといえます。アイアンガー師は近年93才で亡くなりましたが、そのメソッドは世界90か国以上で教えられており、学校の授業に取り入れている国もあるそうです。師は2004年、タイム誌の「世界に最も影響を与えた100人」にも選ばれ、世界的にも高い評価を得ておられます。


私が最初にアイアンガーヨガを経験したときに感じたことは、体を伸ばすことの気持ちよさと頭痛肩こりの解消といった身体の変化に加えて、そのアサナ(ヨガのポーズ)から得られたなんともいえない「心の平穏」でした。このすばらしいヨガをもっと深く学びたいと思い始めたことが、現在のようにヨガを教えることになったきっかけです。認定指導員になり認定証をもらうと、ヨガを伝えていく事への責任感と使命感が湧いて来ました。それからインドのプーナで2度、他に海外のワークショップなどでも、アイアンガー師に直接教えを請うことができたことは、いまもかけがえのない宝物となっています。


このセンターをオープンする前は、スポーツクラブや貸しスペースなどで、いまから思えばのんびりと愛好者の皆さんとクラスを楽しんでいました。しかしこうした場所ではインドのアイアンガーヨガインスティチュートにあるような、壁や天井に固定されたロープや大型の特製ベンチなどを使うことなどはできず、教えられるアサナにも限界がありました。道具を使うことで、初心者でも比較的容易に完成されたアサナの体験ができるというアイアンガー先生のすばらしいアイデアを、私もぜひ皆さんに伝えたいと思うようになりました。天井からのロープを使ったシルシアサナの気持ちよさ、大型のクジラベンチで思いきり胸を開く体験を、ぜひ遠くに行かなくても宇都宮の生徒さんにも体験してほしいという思いから、本格的なアイアンガーヨガのための設備を備えたスタジオを開設する決心をしました。

ヨガは人生を楽しみ 幸せになるための道具

オープン以来、お陰様で宇都宮ヨガセンターは順調に運営が出来ています。アイアンガーヨガの素晴らしさはもとより、それを効果的に体験できる充実した設備があることが支持をいただけたのだと思います。当時私の主人は内装会社を経営しており私も経理を担当していました。スタジオを持てたのも主人の協力があってこそだと思い心から感謝しています。主人は一昨年、病であっという間に天に召されてしまいました。こんな思いもよらない辛い出来事を乗り越えられた力、いま前を向いて進める元気は、ヨガが与えてくれているものだと思います。病の床で主人は、自分がいなくなったら会社はやめてヨガだけに専念しなさいと言いました。ヨガを教えているときがいちばん生き生きしているからとも言ってくれました。三代続いた会社をやめることは、決断することもさらに実行することもたいへんなことでした。しかしそんなときもヨガをやり続けながら、それらをどうにか乗り越えることができました。


センターの運営に関しては、まず自分自身が学び続けそれをまじめに熱心に生徒さんに伝え続けること、その結果が私の経営者としての成果につながっていくと思っています。生徒さんの数が増えても、一人ひとりときちんと向き合い個性の応じた適切な指導を行える「生徒さん本位のヨガセンター」でありたいと思っています。今後は、体に問題を抱えている(腰痛やひざの痛み、病気)方や妊婦さんなどセラピーのクラスも積極的に展開したいですし、将来的にはもうひとつ教室を作りたいですね。そのためには自分自身のレベルアップと後継者の育成も重要なことです。今は毎日1、2時間、自分のための練習は欠かしませんし、国内外のワークショップなどにも積極的に参加しています。ヨガにはゴールはありませんから。


師であるアイアンガー先生の、心に光を灯す魂の言葉が私の支えになっています。『ヨガは、心の平和、静謐、歓喜の扉を開く黄金の鍵である。漠とした未来に生きるなかれ。実在する今を生きよ。

profile

宇都宮市出身。宇都宮女子高校、聖心女子大学卒。帰郷して結 婚。㈱インテリア駒場を夫とともに経営。アイアンガーヨガ認 定指導員(国際資格)取得後平成22 年3 月、宇都宮YOGA セ ンターをオープン。余暇は友人とゴルフをしたり、おいしいも のを食べに行くのが楽しみ。真っ赤な夕日が沈んでいく様子を 眺めるなど、自然と触れ合うことでリフレッシュしている。
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